栗焼酎ダバダ火振りの中でも、栗の使用量が多い贅沢な古酒が四万十大正で、普通のダバダ火振りよりもまろやかで栗の香りも強く感じます。
焼酎は、私が酒造メーカーにいて焼酎の担当もしていた30年位前は、清酒よりもワンランク下の飲み物といった感じでした。特に芋は米や麦と違って貯蔵ができないので、9月から10月の収穫時に仕込んで蒸留していたのですが、まだ暑い時期ですので、そのにおいにハエが寄ってくるのです。そのため、食堂や休憩室にもハエ取り紙が天井からぶら下がっていたのを懐かしく思い出します。
当時の芋焼酎は、においが本当に強烈で、鹿児島の吹上にある工場に行かされたときは、毎日夕食の時に杜氏さんと飲む焼酎のにおいに圧倒されていたのです。
四万十大正のようなオシャレで贅沢な焼酎を飲むと、この30年で焼酎の味やイメージが、大きく変わったことをつくずく感じます。
オシャレなボトルの四万十大正